最悪の苦しみは、何だと思いますか? 死でしょうか?
マザー・テレサは「誰からも必要とされないこと」だと言っています。
マザー・テレサ(Mother Teresa:1910年~1997年)は、カトリック教会の聖人です。 「マザー」は指導的な修道女への敬称であり、「テレサ」は彼女の敬愛したリジューのテレーズにちなんだ修道名なんです。本名ではなかったんですね。
生前からその活動は高く評価され、1973年のテンプルトン賞、1979年のノーベル平和賞、1980年のバーラト・ラトナ賞(インドで国民に与えられる最高の賞)、1983年にエリザベス2世から優秀修道会賞など多くの賞を受けた。1996年にはアメリカ名誉市民に選ばれている(アメリカ名誉市民は彼女を入れて、わずか7人しかいない)。(Wikipedia)
人は、必ず他の人と関わりを持ちます。その関わりがあるからこそ喜びや幸福を感じるのです。
マザー・テレサの言葉の英語の原文を見てみましょう。
I have come to realize more and more that the greatest disease and the greatest suffering is to be unwanted, unloved, uncared for, to be shunned by everybody, to be just nobody [to no one].
最悪の病気と最悪の苦しみは、必要とされないこと、愛されないこと、大切にされないこと、全ての人に拒絶されること、自分がだれでもなくなってしまうことだと、より実感するようになりました。
遊びでも、仕事でも、人に必要とされていると喜びを感じますよね。それは、「心地良い自分の居場所感」を得るということなのです。
- 必要とされる
- 受け入れられている
- 居心地良い
- ありのままでいい
「愛されている」とまでいかなくても「受け入れられているか?」ということがポイントです。この「心地良い自分の居場所感」があると、仕事も遊びも学業も楽しく有意義に幸せに過ごせるのです。
しかし、残念ながら世の中すべてこのような環境ではありません。 「心地良い自分の居場所感」を得るには、自らの努力も必要なのです。
同じ仕事の中で変えられることを変えるという「ジョブ・クラフティング」という考えがあります。
「ジョブ・クラフティング」とは、仕事の有意味感、満足感、自己効力感を得るため、やらされ感のある仕事などを働きがいのあるものに変容させることです。 それにより生産性が上がり、個人にとっても、企業にとってもハッピーになり、WinWinな取り組みとして期待されています。
コップに半分入っている水を「半分しか無い」 → 「半分も残っている」というように、同じものを別の視点で捉え、今の環境での視野を広げ、工夫しポジティブ要素を増やすことで、楽しめる環境に置き換えることなのです。
それにより、自然に受け入れられる人になってゆき、必要とされる人になり「心地良い自分の居場所感」を得られるのです。
もう2つほど、マザー・テレサの言葉をご紹介します。
The most terrible poverty is loneliness, and the feeling of being unloved.
最もひどい貧困とは、孤独であり、愛されていないという思いなのです。
We ourselves feel that what we are doing is just a drop in the ocean. But the ocean would be less because of that missing drop.
私たちがやっていることは大海の一滴にすぎないことは、私たち自身感じています。しかし、大海はその一滴分は少なくなっているのです。
小さいほんの僅かな変化から、必要とされる人になれる取り組みを初めてみましょう。多少の努力や苦しみがともなうかもしれませんが、それが結果的には、自分の幸せにつながるのです。
まずは、興味を持つこと、人の良いところを見るようにすることなど、将来の自分への貯蓄として簡単にできることを実践し、「心地良い自分の居場所感」というゴールに向き合うところから初めてみましょう。
「最悪の病気と最悪の苦しみは、必要とされないこと、愛されないこと、大切にされないこと、全ての人に拒絶されること、自分がだれでもなくなってしまうことだと、より実感するようになりました。」(マザー・テレサ)