「赤毛のアン」
L.M. モンゴメリ/村岡花子(翻訳)
「赤毛のアン」は、子どもの時に読むのと、 大人になって読むのでは、だいぶ感じ方が違います。
覚えていますか? アンが、いちご水とまちがえてワインをダイアナに飲ませてしまうシーン。 ぜひ、もう一度、手にとって読んでみてください。
「赤毛のアン」は、想像力豊かな少女アンが成長していく物語ですが、 私が印象に残ったところを、2つご紹介します。
「何かを楽しみにして待つということが、 その嬉しい事の半分に当たるのよ。」
「本当にならないかもしれないけれど、 でも、それを待つ時の楽しさだけは、 間違いなく自分のものですもの。」
「自分の未来は真っ直ぐに伸びた道のように思えたのよ。 さきまで、ずっとみとおせる気がしたの。 ところがいま曲がり角にきたのよ。
曲がり角を曲がった先になにがあるかは、わからないの。 でも、きっと一番よいものに違いないと思うの。 それにはまた、それのすてきに良い所があると思うわ。」
あとでがっかりしないように、なにも期待しないでいると、 楽しみの半分、損をしてしまうんですね。
どちらも、これからくる未来に対して、明るい希望や期待をもっています。 アンが、両手を胸の前で組んで、 少し上を向いて、瞳を輝かしている姿が見えるようです。
なんと!
「赤毛のアン」は、続編もたくさんあるんです。
アンの青春時代や、アンの娘リラのお話など、
アンが75歳になるまでたくさんの続編があります。
はまってしまいそうですね。
「赤毛のアン」の翻訳者は、村岡花子さんですが、 村岡花子さん自身もエッセイを書いています。
NHK連続TV小説「花子とアン」にもいくつか出てきましたね。
「たんぽぽの目 村岡花子童話集」
村岡花子
「たんぽぽの目 村岡花子童話集」は、NHKドラマ「花子とアン」にでてきた 「めぐみの雨が降るまで」、「ミミズの女王」などが収録されています。
全部で26編の童話集です。
私がこの中で好きなのは、 切手を、破れた羽にはって飛び出すちょうちょのお話「ポストへ落ちた蝶々」と、 バケツがすずらんの花になってしまった「鈴蘭の花」ですね。
もちろん「たんぽぽの目」、「ナミダさん」も素晴らしいですよ! 一緒にでてくるカエルがまたいいんですよ。
心をほっこりしたいときに、読んでみてください。 村岡花子さんが話しているように、子どもに読んであげてください。
「全国のお小さい方々、ごきげんよう。 これから皆さまがたの新聞のお時間です。。。」
「赤毛のアン」
L.M. モンゴメリ/村岡花子(翻訳)
「たんぽぽの目 村岡花子童話集」
村岡花子