「生きがい」とは、私は生き生きと人生を過ごす様を思い浮かべます。 人はどんな時に「生きがい」を意識し行動するのでしょうか?
はやり、自分の寿命を実感したときではないでしょうか?
「生きがい」をテーマにした2つの作品をご紹介します。 一つ目は、韓国ドラマです。
「2度目の二十歳」
「冬のソナタ」で有名なチェ・ジウが主人公の最近のドラマです。 チェ・ジウの他には、イ・サンユン、チェ・ウォニョン、キム・ミンジェ、ソン・ナウン(A Pink)等が出演しています。
38才の主人公(チェ・ジウ)が、間違ったガン宣告を受け、やりたいことを意欲的にこなしていくハートウォーミング・ラブコメディーです。パッピーエンドでとても面白かったです。
「2度目の二十歳」というタイトル通り、以前できなかった大学生や踊りや恋愛を生き生きとコミカルに描いていきます。
アドラーの心理学に基づいているようで、ところどころ「なるほど!」と思わせる良いセリフがでてきます。
「先を心配して、今日を過ごすなんて間違った生き方」
「大切なのは今日この時、今が大事」
「明日になれば、今日は昨日」
「心配ばかりしていたら不幸な過去が残るだけ」
「今日を楽しめば幸せな過去が積み重なっていく」
「今やりたいことをやらないと」
「未来が不安にならない?」
「未来は不安なもの」
「現在になった瞬間、別の不安な未来が待っているよ」
「だから、今やりたいことをやるの」
ドラマの中に出てくる本があります。 主人公(チェ・ジウ)が、左側のページに書いてある言葉を右ページに書き写すというものですが、おそらく上記の様な心に刺さる言葉が書いてあると思われます。
日本語版があれば欲しいと思いましたが、韓国版しかないようです。
「生きがい」をテーマにしたもう一つの作品は、映画です。
「生きる」
「生きる」という映画は、とっても古い黒澤明監督の映画です。 私は、いままで黒澤明監督の作品は「影武者」や「七人の侍」ぐらいしか見たことがありませんでした。
しかし、中年を対象とした「キャリア」についての講演を聞きに行った時に、定年後の生きがいについて語られ、「生きる」という映画を紹介されました。気になったので見てみたという次第です。
生きがいも何もない、ぬけがらのような公務員の主人公が、自分がガンということを知ります。 最初は、うなだれていたのですが、若い女性との交流をとおして、生きがいを見つけます。
もう自分の寿命が見えているのでなにも怖くなく、雲の上の上司を説得したり、ヤクザも、もろともせず、各部署を説得し、事を成し遂げます。
葬式の場に集まった会社の同僚たちは、なぜこの人は急に変わったのかという話になり、最後には、私達もやる時はやると意気投合しましたが、次の日には、結局もとの日常に戻って、処理をたらい回しにする以前の仕事ぶりに戻ってしまうという内容です。
「生きがい」をみいだし行動するという一面と、やはり自分ごとにならないとなかなか行動に移せないという人間性を見事に表現していると思います。
内容もそうですが、カット割りや音楽の使い方も「すごい」「さすが」「超一流」。 最初は古臭く、いやいや見ていたのですが、だんだんと映画の世界に引き込まれてしまいました。
世界の黒澤明監督は、やはり偉大ですね。
寿命わずかという差し迫った感情を抱くのは難しいですが「後何年自分の人生があるのだろうか」「そして何ができるのだろうか」と自問することで、自分にとっての「生きがい」が見えてくるかもしれませんね。