『モチベーションを思うまま高める法』小山龍介
「怒りの感情をモチベーションに使う」というのを、私はよく利用しました。 会社で嫌なことがあったら、その感情を持ちつつ、他の生産的な活動に力ずくで変換し乗り越えてきました。
小山龍介さん
- 大手広告代理店・東急エージェンシーに入社
- 「人生、何一つムダなことはない」が信条
- MBAを取得
- 松竹のプロデューサー
- 名古屋商科大学大学院 ビジネススクール准教授
- 午堂登紀雄氏と株式会社ブルームコンセプトを設立
- 一般社団法人ビジネスモデルイノベーション協会 代表理事
- HACKS!ノートをはじめとした新商品開発や新規事業プロデュース
- ライフハックに基づく講演・セミナー・企業研修
ハングリー精神の上手な使い方
- 成長を目標にすると、モチベーションは倍増する
- 豊かさを求めると、手に入れた瞬間に失われる
怒りの感情は、その場で「仕事エネルギー」に変換
- 人からバカにされたり、無視されたり、軽んじられるとき、猛烈な怒りが湧き上がってくる
- 「今に見てろよ、いつか見返してやるぞ」という強い感情があふれ出てくる
- 自分が納得しないレッテルを貼られたときに感じる猛烈な屈辱は、強いモチベーションになる
- 屈辱を感じないようではダメ
- その屈辱を受け入れ、「どうせ自分はそんなもんだ」と卑屈になったら終わり
- 自尊心を持って、そうしたレッテルを断固として拒否する
- そこから、強烈なパワーが生まれてくる
何か予想外の出来事や、わからないこと、困ったことが起こったら、まず「なるほど」
- 「なるほど」という言葉には、現状をしっかりと受け止めるポジティブな態度がある
- 困ったことを受け入れたうえで、「さあどう対処しようか」と考える
- 「なぜこんなことが起こったのだろう」と考える
- 「なぜこんなことを要求するんだろう」と考える
- 「その真意はなんだろう」と考える
- 「この先にどんな展開が待っているんだろうか」と期待する
- 不可解なことが起こっても、「なるほど」と言うだけで、モチベーションを下げることなく、ものごとに取り組むことができる
究極の目標とは、個人の目標と世間の目標とが合致するもの
- 個人の目標と世間の目標とが合致するものを見つける
- 自分のエゴを犠牲にすることなく、多くの人に感謝される
- 自分自身から他人へ贈られ、その結果、感謝の気持ちが戻ってくる
- モチベーションを持続するための循環もできあがる
- 贈与の循環こそが、人間に限らず生命の本質
- 魚がたくさんの卵を産むのは、種を維持するために必要だが、他の生命の餌となるように『贈与している』
できるリーダーは、部下を「褒めない」「認める」
- リーダーは個人の失敗そのものをとがめてはいけない
- 逆に個人を成果だけで評価することもしてはいけない
- 褒める場合でも同じ
- 人から褒められることをモチベーションにして働くようになってしまう
- こうなると、がんばったときにはいつも褒めてもらわないとすねてしまう人になってしまう
- 褒める → 人の評価がモチベーション
- 認める → 自分の成長がモチベーション
観客をハッキリさせることは、モチベーションにも直接、影響を与える
- その作業を、誰のためにしているのかわからない状態だと、やる気は出ない
- 結果を心待ちにしている観客がいることがわかると、「しっかりやらなきゃ」という意識が高まる
- これは、ドラッカーの「本当の顧客は誰か」という問いにもつながる
- 「本当の顧客は誰か」ということを決めることで、その組織の定義も決まり、目的も決まる
- 逆に言えば、顧客を決めないことには、経営戦略は決められない
- モチベーションの高まらないチーム、組織は、そもそもの「本当の顧客は誰か」を見失っている
- 自分の仕事の前後にいる担当者を「顧客」として考える
教える側がより学べる
- 教えるという行為そのものの中に、自分自身への純粋贈与が秘められている
- 教えることで、自分の知識がより確固たるものになる
- 新しい気づきも得られる
- 人は教えるときにもっともよく学ぶ
贈与の循環をつくることこそが、モチベーションにつながっていく
- 人は他人も含めた共同体のために働くときに、驚くほどのモチベーションを発揮する
- お互いにやる気を高め合えるような共同体をつくっていく
- これは一見、遠回りのように見えて、決して尽きることがないモチベーションの王道
なるほどなるほど、家庭教師など教えるが好きだったのは、自分のスキルが向上し、自分が喜びを感じているからだったのですね。
『モチベーションを思うまま高める法』小山龍介
2025/05/17