人にものを頼むときや褒めるときなど、相手が思うように動いてもらったり、感じてもらいたいですよね。 そんなときは、語順を意識しましょう。

つまり「ネガティブ → ポジティブ」の順にするのです。



食事や飲みに誘うとき、

「お酒の種類は多いんだけど、料理はいまいちな居酒屋いかない?」というより、「出てくる料理はいまいちなんだけど、お酒の種類が豊富なんだよ、飲みに行かない?」と誘われれば、少しくらいは行ってもいいかなという気持ちになりますね。


仕事を頼むとき、

「あそこの会社は、仕事が遅いよ」と言われたら、仕事を頼むのは躊躇するかもしれませんが、「仕事はのんびりだけど、丁寧だよ」といわれたら、その会社に発注してもいいかなと思いますね。

最後に長所をアピールしているところがポイントです。


ある患者さんに手術を受けさせたいとき、

「600人中400人が助かりません」と言うより、「600人中200人は助かります」と伝えたほうが手術を受けやすいのです。数字的には同じことを言っているのですが、感じ方がまるで違いますね。

焦点をどこに当てるかということです。



どんな物事を表現するにも必ず裏と表があります。わざわざ裏側のことを示すのではなく、明るい表側の意味をくみとってくれるような表現を心がけましょう。

つまり、どんな表現をするときにも、相手がポジティブに理解してくれるような言葉を使うのです。


裏を返せば、人をうまく誘導する方法でもあるんです。 相手が自分の意図通り動いてほしいのであれば、相手が受け入れてくれそうな表現を使いましょう。



参考:『人たらしになる会話術』 内藤誼人

2020/07/07