いままで、目標達成のためには、他の人に自分の目標を言うとモチベーションが高まり、達成確率が上がるとされてきました。

例えば、「私、来月中に10Kg痩せます!」と友達に宣言したり、SNSでつぶやいたりすると、周りに言ったことで、自分にプレッシャーがかかり、頑張ろうと努力する気持ちになります。


しかし、GIGAZINEの記事は全く逆の結果を招くと言っています。

「自分の目標を公言すること」が目標達成へのモチベーションを下げてしまう - GIGAZINE


目標を公言することは、目標達成のモチベーションアップにはならず、有効な戦略とはいえないことが近年の研究では示されているそうです。

記事によると、心理学者らが疑問を持ち、さまざまな実験を行っています。 実験の結果、公言したグループに熱心さが認められなかったようです。

「私はこういう人間になりたい」と宣言することは、目標を公言するだけで実際には何の努力もしていないにもかかわらず、人間の脳は自己実現に近づいたと感じてしまうからだそうです。

公言することで、目標達成に近づいた感覚を持ってしまうのですね。

「目標の公言」で、ある程度の達成感を得てしまうと、目標達成に必要な他の努力をサボってしまう可能性があるため、むやみに目標を公言することはいい戦略ではないと研究では示されています。



「目標達成のための公言は有効か?」ということですが、人の性格によるものだと思います。負けず嫌いの性格であれば有効であると思われます。

しかし、上記の心理も少なからず働いていると私も思います。 目標達成のモチベーションを上げたいということであれば、公言だけに頼らず、外的動機要因のもの、内的動機要因のものを、複数用意すべきではないでしょうか。

また、プラス要因マイナス要因もセットであると、挫折時に立ち直りが早くなります。

例えば、

  • プラス要因:「痩せて健康になりたい」
  • マイナス要因:「もうデブと言われなくない」

2つの異なる理由があるので、挫折時の心理に応じて有効なモチベーション要因を選択し強調するのです。



GIGAZINEの記事は衝撃的でしたが、「言われてみればそうだよね」と納得する部分もありました。何事も表裏セットで考えるのも必要ですね。

2019/11/07