夫婦や子どもとの喧嘩、会社でのトラブルは、ちょっとしたコミュニケーションの行き違いで起こることが多いですよね。
お互い、早く仲直りしたいのに、買い言葉売り言葉で悪態をついて、更に悪化してしまうことが少なくありません。 そんなときは、まず、相手を受け止めるということを試みてください。
「受け止める」と「受け入れる」は、似ているようで全く異なります。
「受け止める」とは、レシーブ、つまり受け取ることであり、「受け入れる」とは、アグリー、つまり同意する、認めるということです。
「受け入れる」とは、相手の言い分を認める事ですので、自分の身に覚えのない事、やってもない事、事実でない事などは、受け入れる必要はないのです。
しかし、相手の言い分、相手の気持ちを「受け止める」ことは、とても大事であり、必要でもあるのです。 この「受け止める」がないから、ケンカや問題が起き、お互いに深みにはまってしまうのです。
「そうですか、そうだったんですか、それは大変でしたね」
「そう思ったんだね。あなたの気持ちは理解しました」
と、まず受け止めるのです。
例えば、親子の喧嘩の例ですが、
親と喧嘩し、しばらくして子どもから歩み寄ってきたときに、子どもの言い分を半分でもいいので一旦受け止めてあげることです。
逆に、何も聞こうともせず突っぱね、親の言い分や権力を振り回し、上から言いくるめるだけでは、子どもは決していい子になりません。あげくのはてに、子どもは言葉ではどうにもならないと思い、反感を持って罵倒を浴びせ、暴力をも奮ってしまいます。
受け止めなければ、子どもは「歩み寄ってもだめなんだ」「何を言っても聞いてくれない」と思い、今後、歩み寄りもしなくなってしまいます。
子どもには、謝ったら好転するという体験を与えることが大事です。負のスパイラルでなく、プラスのスパイラルにしたいということです。
また、犬と同じで、子どもが言ってきたときのタイミングで、適切な対応が必要です。 あとで「ちょっと言い過ぎたかも」では遅すぎるのです。
親としては、ちょっとしゃくだけど、こちらから歩み寄ってあげるぐらいの余裕がほしいですね。子どもが自発的に動けるようにうまくお膳立てをしてあげましょう。
上記は、まず「受け止める」ということです。どんなことでも受け止める事はできますが「受け入れる」かは別の問題です。
子どもの言い分はわかった(受け止める)。でもゲームをする時間は決めなくてはいけない(受け入れない)。
自分と意見が違う、と反論するのではなく、まず違う意見もあると受け止めます。その上で話し合い、お互いに納得した結果を導くのです。(1日30分までならOK)
まず「受け止める」これが良好なコミュニケーションの第一歩です。 受け止めないと、自己中心でわがままで、駄々をこねているただのダダッコです。
受け止めは、相手の意見を聞くだけなので簡単なことなんですが、感情が高ぶっているとうまくできないものです。一旦冷静になったときに、意識して「受け止める」ということを思い出してみてください。これができれば、トラブルはほとんど避けられますし、仲直りもすぐできます。