「十歳のきみへ 九十五歳のわたしから」
日野原 重明
この本は、
小学校中学年、高学年の、
3年生、4年生、5年生ぐらいに向けて書かれた本です。
難しい字は、ふりがなが振ってあります。
子どものために購入した本ですが、
私は、大人向けの本ではないかと思います。
人生を長く生きた大先輩として、
医学博士である日野原重明さんから、
生きるということの意味を教わりました。
日野原重明さんには申し訳ありませんが、
この本の、最大の魅力であり、読み応えがあり、
感心させられる箇所は、
最後の20ページぐらいにあります。
そこには、
この本を読んだ小学生の読書感想文が書かれています。
小学4年生とは思えない素晴らしい感想文です。
ここだけでも読む価値がありますので、
立ち読みでもよいので、ぜひ読んでみてください。
この感想文の中に、
日野原重明さんの言葉や考えが凝縮されています。
いくつか抜粋します。
「許し合う」という言葉に何かを感じた。
兄弟と喧嘩をしてしまって、しかえし合って、ゆるしあうことはなかった。
ケンカは大きくいえば戦争と同じ。
許すということをしないとだめ。
「どの夢でも、人をたすけられるんだよ」という言葉
すごくうれしかった。
パン屋であっても人を助けられるんだと思った。
「人のために自分の時間を使うことをしなさい」
自分のために時間を使うことにせいいっぱいだから、
人のために時間はなかなか使えないとおもっていた。
寿命は私達に与えられた時間のことで、生きた分減っていいくんじゃなくて
寿命という大きな入れ物に精一杯生きたことを詰め込んでいくことなんだって
へえー。彩ちゃんすごい。
お母さんは、あとどれくらい生きられるのかなと思うけど。
今生きているその瞬間をどんどん積み重ねていくことなんだね。
彩ちゃん大切なこと教わったね。
メルマガやブログを書くことも、
人のために時間を使っているといって良いと思います。
自分だけ知っていればよい情報を、
自分以外の人に共有することは、
人のために時間を使っているのです。
パン屋さんでも、小学生でも、サラリーマンでも、
人のために時間を使うという気持ち、
人のために生きるという気持ちを持つことが
大切なんだと思います。
「十歳のきみへ」は、
平成23年度、東京書籍版の小学校6年生の
国語教科書に採択されました。
この本から、子どもと一緒に、
生きるという意味を再確認してみてください。
「十歳のきみへ 九十五歳のわたしから」
日野原 重明