「あなたのまわりの「コミュ障」な人たち(ディスカヴァー携書)」
この本は、片付けが上手くできない人、 ADHDや自閉症スペクトラムの症状を持った方等との コミュニケーションの取り方を、精神科の先生が語った本です。
しかし、このような自閉症など特別な症状をもっていなくても、 自分自身を含め、自分の周りには似たような人が必ずいます。
人は、少なからず個性を持っていますし、いろいろな考えを持っており、 自分と同じように考えたり、対応してくれるとはかぎりません。
そうゆう意味で、この本は、
- 何度いってもちゃんとやってくれない人がいたり
- 言うことを聞かない子どもの対処方法が知りたかったり
- 人と上手くコミュニケーションがとれてないなと思ったり
- 自分が上手く対応出来ていないと感じた時に
自分に当てはめ、立場を変えて読んでみると、 かなり参考になると思います。
いくつかポイントを抜粋します。
その人にしかない独特な特徴の表れを 「周囲になじまず困ったヤツ」とするか、 「天から授かった大切な個性」とするかで、 人間関係は劇的に変わってきます。
「困らされている」ということから「楽しませてくれている」と、 自分自身の視点を変えて、ポジティブに転換できるはずです。
同じ労力を使ったとしても、 事前にその行為の目的を説明し、理解を得た上で行うとの、 予告なしで行うのとでは、全く違った効果が得られます。
自負は常に他人の感化によって強化されます。
つまり、会話の波長をあわせるということ、 それも表面的な波長合わせではなく、感情体験を共有するのです。
例えば、ほめてもらったら、 「そんなことないですよ。」ではなく、 「ありがとう、うれしいです。」 と肯定的な感情と言葉でやりとりします。
1回の指示は、1つか2つのタスクにとどめる。 3つ以上のタスクを指示すると、 優先順位がわからなくなり混乱をまねきます。
指示は、できるだけ肯定文にする。 否定や2重否定は混乱のもとになります。
「~しないように」ではなく、「~すること」というようにする。
指示後、そのタスクが完了したら、
しっかりフィードバックする。
相手の行動を評価し、ほめるポジティブフィードバックが有効です。
成功体験を積み重ねることで、自信につながります。
目標設定は小さく、 スモールステップアップするようにします。
話し合いをしたら、お互いにメモをとります。 耳で聞いたことは忘れやすいのですが、 目で見たことは覚えやすいからです。
人の心は見えません。 ガラスのコップではなく、中身が見えないコップをイメージしてください。 他人からは、相手のコップの中身は見えないのです。
水が注がれた時、水があふれたら、 それは、最後に注がれた水が原因ではなく、きっかけにすぎません。
日々注がれた水を定期的に排水し、ストレスを解消するプロセスが大事です。
それぞれ、コミュニケーション障害者に対する対応になりますが、 普段のコミュニケーションを上手くやっていくコツとして 大いに活用してみてください。