交渉と聞くと、労働組合、値引き、セールスなどを
思い浮かべると思います。
しかし、
交渉は、常にどこでも行われています。
夫婦、友達、子どもとの会話など、
ちょっとしたコミュニケーションで、
交渉は発生しているのです。
例えば、
「ゴミ箱とって」という依頼も、ある種の交渉といえます。
「ゴミ箱!」と怒ったように言うのと、
「お願い、ごみ箱取ってくれない」と優しく言うのでは、
言い方一つで、相手の行動や心理状況が変わってきます。
今から紹介する交渉術のテクニックを知ることで、
普段の生活にうまく利用してみてください。
「フット イン ザ ドア」
最初は、小さな要求から始め、徐々に要求を大きくしていく
10円貸して → いいよ → 100円貸して → いいよ
→ 1万貸して → ん~いいけど。
1つ要求をのむと、次の要求も、「ま、いいか」と
受け入れやすくなってしまう心理を利用しています。
「ドア イン ザ フェイス」
始めにあえて大きな要求を行い、相手が断った時点で小さな要求を行う
1万円貸して → えー → じゃ、1000円だけでも → いいよ
大きな要求を断ったことで、罪悪感が生まれ、先ほどと比較して
小さな要求だったらいいかなという心理を利用しています。
「ロー ボール」
相手が認めやすい要求を行い、相手が受け入れた時点で付加的に要求を行う
100円のPCだよ → いいね、買います
→ WiMaxの加入が条件だけど → ん~しょうがないか
一旦決めたことに、責任を持つという心理を利用して、
最初の条件より予想外の変更でも受け入れてしまいます。
「フレーミング」
相手の比較点を狂わせ、正常な判断をできなくさせる
このデザイン良くないな~
→ これはユニバーサルデザインで、さらに、機能を優先してるんですよ
→ なるほど、いいね
論点をうまく別のものに置き換えてしまうというものです。
コップに半分水が入っていて、「もう半分しかない」と考えるか、
「あと半分もある」と考えるかで同じものを見ているのに、
感じ方が違うというのも、ある意味フレーミングテクニックです。
「ミラーリング」
相手の言葉遣いや身振りをまねし、お互いの波長を合わせて説得する
この色いいな~
→ そうですよね、いい色ですよね。実はこの色はこの冬のトレンド色なんです
→ そうなんですか。それじゃこれ買います。
相手の気持ちや、腕組み、飲み物を飲むしぐさ等を
さりげなくまねることで、共感、信頼感、好感をもたせ、
交渉を有利にするものです。
異性に対しても良く使われるテクニックです。
これらの交渉テクニックを使うだけでなく、
相手が、これらのテクニックを使っていることを見抜いて
うまく対応できるようになれるといいですね。