「アイデアのつくり方」は、かなり古く、かなり有名な本なので、知っている方は多いのでないでしょうか。
ネットの時代が到来し、個人でも簡単にビジネスができる世の中になってきました。誰でも参入できるということは、アイデアが勝負の時代だとも言えます。
ピコ太郎のPPAPは、たまたまということもありますが、英語の発音をモジッたもので英語圏に対するアイデアだったのだと思います。PPAPのロングバージョンもしっかり落ちがついており、なかなかいい感じです。
ジェームス W.ヤングの「アイデアのつくり方」という本はかなり薄いので、言いたいことが凝縮されています。更に、私も読んでびっくりしたのですが、本文は2/3程度です。1/3は解説とあとがきなのです。
厚みが薄い上に本文のページ数も少ないのです。
- 本文 5p-62p(56ページ)
- 解説 63p-88p(26ページ)
- 訳者あとがき 89p-100p(12ページ)
内容の骨子は、アイデアやインスピレーションを得るには、天才だけにゆるされるものとされてきたが、凡人にもできる手順がある。ということです。
アイデアの作られる手順
- データ集め
- データのそしゃく
- データの組み合わせ
- アイデアが見つかる
- アイデアのチェック
当たり前の事が書かれています。 そして、1,2,5は意識的活動であり、3,4は無意識的活動に分類され、特に意識的活動が大事であると言っています。
アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせなのです。 では、新しい組み合わせを作り出すにはどうすればよいかというと、物事の関連性を見つけ出せばよいのです。
アイデア出しとは少し離れますが、物事の関連性をすばやく見つけ出せる人々は「言葉」をうまく操ります。 例えば、見出しの中のたった1つの「言葉」を変更することによって、広告の反響を大きく変えてしまうことができるのです。
つまり言葉は「情動的シンボル」といえるのです。
PowerPointの各ページのタイトルや、ブログのタイトルもとても大切なものです。「情動的シンボル」ということを意識してタイトル付けをするとよいですね。
ジェームス W.ヤングの「アイデアのつくり方」という本の1/3は解説やあとがきですが、その解説も結構な読み応えがあります。言い方を変えれば二度美味しいともいえる本です。
解説者は竹内均さんという方で、ものすごい多くの本を書いており、20年間で280冊です!ホントにビックリです。20数年間ずーと、一月に400字詰め原稿用紙300枚を必ず書いていたというのですから驚きです。
解説者の言葉ですが、粘り強く続けることを「うまずたゆまず」と言っています。
ジェームス W.ヤングの「アイデアのつくり方」には具体的なことは書いていません。ものごとの組み合わせや問題解決の思考方法を40の原理として具体的にまとめ方法として、トリーズ(TRIZ)があります。
「トリーズ(TRIZ)の発明原理40 あらゆる問題解決に使える科学的思考支援ツール」高木芳徳
この本は、発明の共通要素を一般化し法則化したものです。アイデア出しに行き詰まったらこのような本もパラっとめくってみるのもよいと思います。