「一番大切なことは、一番大切なものを一番大切にする」
ちょっと不思議なタイトルですが、奥が深いですよ。 2つほど、たとえ話をご紹介します。
ある夫婦がいました。 夫が新車を購入したのですが、 残念なことに出張になってしまい、車に乗ることができません。
出張中に、妻が車に乗るため、 夫は、保険証を準備しダッシュボードに入れておきました。
「何かあったら、保険証はここにあるから」と妻に伝えました。
妻は、新車を運転し買い物に出かけました。 しかし、その日に交通事故にあってしまったのです。
妻は、夫が楽しみにしていた新車をダメにしてしまい、パニックに陥ってしまいました。 その時、妻は保険証の事を思い出しました。
妻が、ダッシュボードを開けてみると、 そこには、手紙が入っていました。
「妻へ、僕の一番大切なものは、車ではなく、君だよ」
と書いてありました。
ある貧しい夫妻がいました。 もうすぐクリスマスです。 お互いにプレゼントを買うお金がありません。
そこで、妻は、 夫が祖父と父から受け継いで大切にしている金の懐中時計を吊るす鎖を買うために、 自分の自慢の髪を売って、鎖を手に入れました。
一方、夫は、 妻が欲しがっていたベッコウのクシを買うために、 自分の自慢の懐中時計を質に入れ、クシを手に入れました。
いかがでしたでしょうか? 両方とも、かなり有名な話ですので、知っている方も多いと思います。
後者は、オー・ヘンリーの短編小説で、「賢者の贈り物」というお話です。 本には、プレゼントを交換するシーンも書かれています。
オー・ヘンリーは、他にもたくさんのお金にまつわる面白いお話を書いていますので、 短篇集など読んでみると良いと思います。
相手の気持ちに立って、 何が一番大切なのかをわかることが大切ですね。
一番大切なことは、一番大切なものを一番大切にする。