何かをやってもらったり、説得しなければならないことは、部下に仕事を任せたり、子供をしつけたり、仕事でも家庭でもいろんな場面で現れます。
自分が望んでいることや、望んでいる以上のことをやってもらうには、相手が納得しているかどうかに関わってくるのです。
理解してもらうだけではだめなのです。
簡単なもので、すぐ終わるようなものでしたら、やり方を聞いて、わかったらすぐその通り、言われたとおりやるのでよいと思いますが、少し複雑な作業や、その人に成長してもらいたいと思うのであれば、なぜそうゆうやり方をするのか納得させる必要があります。
料理で例えれば、
ただレシピどおり作れば、その料理は作れますが、いろいろ疑問を持つことです。
- 「なぜ、大根は縦に切ると食感がシャキっとするのだろう?」
- 「なんで関東と関西でだしが違うのだろう?」
納得するということは、
- 「大根を縦に切ると繊維が壊れないからシャキッとするのか」
- 「逆に、大根を横に輪切りにすると繊維が短く切れ、味がしみこみやすくなるんだな」
- 「関東は硬水、関西は軟水、昆布は硬度があるとだしが取りにくい、だから関東はカツオなのか」
というように、1つがわかると、他にも応用が効くようになるのです。 「なぜ?、なぜ?、なぜ?」を追求するとより成長が望めるのです。
やり方だけが分かってもだめで「どうして?」「背景は?」「なんでそうするの?」と疑問をひもといてゆき、深い腹落ちをすることで、高い学びができるのです。
相手に納得してもらうためにはどうすればよいのでしょうか? まずは、イメージがしやすいように話す順番を意識しましょう。
自分の論理を中心に語るのではなく、相手が理解しやすいように、相手の最も知りたいことから、理解しやすい順序で、イメージしやすいように語ります。
また、相手と自分が全く同じ考え方をしているということはありえません。ですので、自分とは異なった価値基準を持つ人の思いや気持ちを考えながら、相手の立場に立って話していくという姿勢が大切です。
更に、言葉に重みを付けるには、体験することです。
経験だけにとどまっていて、それが体験でない人は、言葉に重みがありません。経験を体験に高めるには、物事を「主観的」にとらえるのです。
「経験」とは
- 実際に見たり、聞いたり、行ったりすること
- それによって得られた知識や技能などのこと
- 経験は、その後にもずっと、自分のものとして積み重ねてゆくもの
- 一般的、客観的である
「体験」とは
- 自分で実際に見たり経験すること、また、その経験
- 行為や内容より、自分で身をもって感じること
- 体験は、その場限りで後に残すことを考えないもの
- 個別 (特殊) 的、主観的である
納得して「腑に落ちる」ことが大事なんです。
参考: